2018/02/14

日本を出て丸々4年…ってことは今年はワールドカップイヤー!!



6/11。エティハド航空機内にて。ブラジルのサンパウロへ。


「2年で帰国する予定です。」と家族に告げては2014年6月11日のフライトでブラジルのサンパウロに渡ったものの、日本に帰ることなく4年が経過しようとしている。

「自転車で南米を走破し、アフリカ大陸からヨーロッパに渡りシルクロードな感じに日本まで。」

しかし、この4年間南米から殆ど出ることもなく、今となってはその南米エクアドルに暮らそうとしているのだから大きな決断をしたもんである。


ところであれから4年そうブラジルW杯から4年。あれま今年2018年はロシアW杯じゃないか。
窪寺家の海外生活も記念すべき?4周年がもうすぐという今回は、これまでの旅路を総括…とかではなく、ただのサッカー観のあれこれ書くという相変わらずの自己満〜。m(_ _)m


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今回のW杯、ズバリ観れない
①テレビが無い
現在はエクアドルの首都キトにて、一軒家をお借りして暮らしている。テレビ購入が出来ないわけではないが、お借りしている家でアンテナやらケーブル設置等はしたくないし、つい最近まで自転車放浪をしていた僕達にはテレビより先に買い揃えなければならないものがある。
②子供が生まれる
男の子を5月中旬に出産予定である。もし、その1ヶ月後に赤ちゃんとお母さんを放ってその辺りのサッカーバーに連日連夜入り浸りでもしたら…。三下り半を叩きつけられ思わぬ形で、ロシアに辿り着いてしまうかもしれない。

という訳で見れない。
見れないのである。
何ということだ。
これはマズい。健康的にマズい。
1ヶ月、陽を浴びずに水が飲めないようなもんである。
我慢は良くない。
だから、この不遇を発散しようと負け惜しみ的にもう少し書くと。



ブラジルで観たからこそ、あんなに最高だったんだと思う。





W杯現地観戦のススメ
ブラジルW杯現地観戦者として言わせてもらうと、あなたがW杯に行ってみたいのであればそろそろ行っておくべきである。
どんな国際的イベントも、暫くしてから歴史を紐解き振り返ってみれば「嗚呼、一部の富豪の為のお金稼ぎだったんだな」と冷めた気持ちが混じってしまう。1994や1998年大会にブラウン管に映る選手や観客は勿論、警備スタッフからボールボーイまでありとあらゆる存在や色・音に感動を覚えた純粋さを持ち合わせていたことをブラジルW杯に行ったことで思い出す事が出来たのは嬉しかった。
W杯というイベントが有する魅力が唯一無二なのは確かで、あの人々の熱狂ぶりはほんの僅か限定的な時間と空間においてだからこそ圧倒的なレベルまで達することが出来るのは2002年の日韓W杯で記憶にしている人もまだ居るはずだ。



Before



After。アルゼンチンVSスイス、終了間際のメッシのゴールに覚醒する少年。


今年開催国のロシアが国際大会で好成績を残したのはソ連時代まで遡る必要がある。国民性はW杯開催成功の大きな鍵のひとつという点でも、さほどサッカー人気が高くもなく、世界中を旅した旅行者の間でも「警官が圧倒的に厳格」という国で果たして大会がどれほど盛り上がりまで達するのか疑問である。お祭りをお葬式に変えるような政治色の強いテロなども起きずに日程を終了することを祈っている。
とにかくそれでも、W杯に行くのなら今のうちではないか。
何せ2022年はカタール開催である。FIFAも自ら下した決定に後悔している声明を出しているのだから、ドンマイとしか言いようがない。蓋を開けてみなければ分からないが史上最低の大会になる可能性は高い。
そして2026年からは参加枠を48ヶ国に増やすことが発表されたばかりだがこれも大会の質を大きく下げるだろう。



ブラジルVSチリは、観てる方も疲れたわ〜



こういう写真を見ると、アルゼンチンには何回でも行きたくなるね。





大会を運営する側は既に”大会の質”などこれっぽっちも気にはしていないのである。
ある時、サッカーというスポーツの魅力にあやかりそこそこの利益が見込めることに気付いた権力者は、このイベントを通じてどこまで収益を上げられるかとう一点のみに知恵を絞っているのであって、何のサッカー熱も無いカタールで史上初の冬開催をすることに選手達が日程的な不満をぶつけても、2026年から参加国を増やし複数国による共同開催で運営面にトラブルが生じ観客が迷惑を被る可能性に例え事前に気付いていたとしても、そんなことはどうでも良いのだ。

1930年から続いてきたW杯は多くの人々を魅了してきたが、そのイベントを金稼ぎの商品としてだけ捉えている人達が今まさしく商品の本質を悪いものに取り換えて更に高い値段で売りさばこうとしている。
これまでもそうだったのだろうが、権力者はこれからはより露骨に、反対意見など気にも留めずに決定を下していく。
それはW杯に限ったことではない。
自分の生活、身の回り全てがそういう風潮になっている。 そういう時代に既に突入していると認識をせざる負えないのである。


日本代表の限界
1994年に10チームでのプロリーグを発足させてから僅か20年そこらで3部のプロ化実現に迄こぎつけたのは、1945年以降急速な経済成長を遂げたという意味でも日本ならではという感じがしないでもない。それだけサッカー人気、そしてそれに伴う経済効果というのは近年日本の大きなトピックとも言えるのだろう。
そういう時代にサッカーに熱狂出来たのは本当に本当にラッキーである。
もう超ラッキーなんじゃないか。
良い時代だった。ドーハの悲劇も1994年のRバッジョも、ジョホールバルの岡野も2002年自国開催W杯のどれもが鮮烈な想い出だ。

その熱に浮かれて僕も気付くのが遅れたが、日本代表は既に長い低迷期に入っていた。
具体的には2010年。ザッケローニ政権下でアジアカップ優勝したのを境に今も下降線を辿り続けている。
①地理的に日本は列強国から遠く離れたところに位置している。
自分達の遠征にも費用は馬鹿にならず、南米やヨーロッパの強豪国はいずれも来日に15〜25時間のフライト要する国ばかり。長旅の末に着いたアジア最東端の異文化に溢れた国。約5日滞在している間に、時差ボケを抱えながら歴史的にも何か特別因縁めいたライバル心も沸かない礼儀正しい日本代表を前にして真剣に向き合う可能性はゼロである。

②アジアという文化・言語的にもひとまとめにし難い広域におけるレベルの低さ
メキシコやコスタリカなどの北中米地区が強いのは、大雑把ながら一言でいえば南米に近いから。そしてアフリカ地区は、少なくとも日本よりはヨーロッパに近いのが近年の目覚ましい躍進の要因といえるのは、今回のW杯出場国アフリカ枠に北アフリカのモロッコやエジプトが名を連ねたことからも明らかである(近いが故の?植民地時代の影響も当然色濃いが)。
ここで言いたいのは、南米ヨーロッパのみならず、北中米やアフリカ各国も他地域への遠征はそんなに難しいことではなく高いレベルでの練習試合も現実的であり、それによって地域大陸のレベルは自然と底上げされて今の好成績に繋がっているのである。
サッカー後進地域のアジアにおいて、日本という一国のみが強くなることは100%有り得ない。代表の好結果を望むのであれば、近隣の韓国や中国は勿論、イランからサウジにインド、タイからフィリピン・インドネシアにオーストラリアまで総出で連携してアジア全体のレベルの底上げを図って初めてW杯で更なるステップを踏めるのだ。
W杯でひとつでも多く勝ちたいのなら、それこそが本当にしなければいけない課題なのだけれどそれを達成するには相当な忍耐と時間を要するだろう。はっきり言って無理だろう。

前述の通りW杯が48ヶ国制になれば、日本は出場権獲得に今までのように苦労する必要はないかもしれない。がしかし、それ以上は望めない。


2014年のコロンビアに敗戦した時に直感的に気付かされたことを改めて書いてみた。
日本代表は今まさしく、頑張っても頑張っても思い通りにならない負のスパイラルに陥っている。その解決策の糸口を見つけるのは非常に困難だ。それが理解出来たとしても実行に移すとなると気が遠くなるだろう。面白半分で奇をてらった策に賭けるくらいか即効性のある戦略は無いだろう。
応援はしているが、全く期待はしていない。


2018年大会展望

窪寺解説者の大会予想。スペイン優勝希望。

大事なポイントはいつも一緒、全ては初戦!!
初戦が全て!
終わり良ければ、じゃなくて初戦良ければ全て良しです。
強豪国も弱小国もこれは変わらないセオリー。日本は2・3戦目の対策とか練る前に初戦コロンビアに国力全て注ぐ気兼ねで挑めば、短期決戦あとは自ずと好ムードが連鎖していくんですけれど。グループ全日程を踏まえてあーだこーだ、言っている内は駄目でしょうね。(2010年に初戦黒星の末に優勝したスペインは超例外的ですね。)
日本はグループリーグ敗退、が僕の予想です。

以上、今年W杯が観たくても叶わない人のサッカー論と大会展望でした!
次回のブログは…とりあえずこまめに南米エクアドル情報を更新するのは、また4年後を目標に!