2014/12/31

アウストラル街道 vol.2

◎12月17日 - 21日
【Cochrane 】
Cochraneにて知基、下痢。思えば自転車旅行始まって以来、大して野菜&果物を摂取してなかった。そして生焼けの牛肉を食べて腹を下した翌日、キャンプ場オーナーが僕の体調不良を気遣ってご馳走してくれたのがsopa de pilla というローカル揚げ物…。ダブルパンチで完全にノックダウンする僕を置いて、梓朱花はキャンプ場の記念すべき看板設営に携わってはえらく御機嫌な様子だったのでした。










◎12月22日
【Cochrane - Tortel分岐点】36.94km
下痢も治りかけ、やっとの想いでCochraneを出発。栄養バランスを考慮した4日分の食料を詰め込んで。目指すべくPuerto YungayとToltelの分岐点のバス停内で宿泊。明日Puerto Yungay発のフェリーは10:00,12:00,18,00の3本。12:00に乗って遅れを取り戻すぞ!








◎12月23日
【Tortel分岐点 - Rio Bravo】21.58km
って全然無理。朝9時過ぎにはスタートしたものの砂利道を登って登って登っても、強い風に吹かれながら3つ峠を越えて越えて越えてもまだ着かない。結局、お昼過ぎに到着してのんびり待つことに。待合室の人のご好意でシャワー&食事をいただく。有り難い。18:00のフェリーに乗ってはRio Bravoの港にある休憩所内で一泊しましたとさ。








◎12月24日
【Rio Bravo - 63km地点】63.10km
土砂降りの雨のなか走行。峠をいくつ越えただろう、なかなか良い場所が見つからずに走っていると、一軒の家がお留守だった為ここで休むことに。オープンキッチン化した玄関、小さな自分たちのテントはジャストサイズ。






◎12月25日
【63km地点 - Villa O'Higgins】41.31km
アウストラル街道、終着地のオイギンスに到着。すっきりしない知基の体調を考えて、年末年始を此処で過ごそうと決意。宿探しを念入りにしたおかげでHospeaje Fits Royという素敵な宿と巡り会えた。




◎12月26日
【パペットショー Villa O'Higgins】
昨日この街で、スペイン人のPabloとCochrane以来の再会。彼は人形劇を披露しながら南米を自転車旅行していて、今日はその公演日だったのだ。

3体の人形を操っての40分程の公演。その内容・技術は勿論、こんな繊細な仕組みをしている人形を自転車で運びながら旅行しているとは...。

(クドいけれどこの時も未だ、彼が僕達にとって特別な存在になるだなんて思ってもいなかったのだ!)

笑顔溢れる町の人達。圧倒されるばかりの僕達。


…が、しかし!






◎12月27日
【折り紙教室開催 Villa O'Higgins】
何故か…何故かというと、昨日の人形劇の場に唯一居た僕達日本人に目を付けた町の叔父さんが、「明日、折り紙教室を開催してくれないかい?オリガミって言葉は知っていても、皆イマイチわからないんだよ」ということで急遽、教室開催。その講師として招かれることになったのだ。準備期間は今日半日のみ。

「何人来るんだろう…何折ろう。何が折れる?何がウケる?幾つ作る?どんな順番で?スペイン語で教えないと!」

教えるべく選んだのは①鶴②気球③蛙④飛行機⑤箱の5作。何度も何度も練習、威厳高くいざ出陣。







このような機会に恵まれると、その土地のことが本当に良く理解出来るということが分かった。僕達は運が良かったのは、この町の人達が本当に温かかったから。この町には小学校までしかないので、子供達は皆この町を離れてしまう。だから大人達は限り有る時間の中で、可能な限り子供達と共に過ごそうという意識がとても高い。子供達ともっと触れ合いたい。子供達と一緒に学びたい。そんな気持ちが強い町だっただからこそ、僕達は声を掛けられたのだろう。

アウストラル街道、その終点の小さな小さな町は素晴らしい人達が住んでいる。


◎12月29日
【Villa O'Higgins - Lago Decierto】28.98km
週に一便しかないと聞いていた国境越えのフェリー。実際にはもっと頻繁にあった為、本日出発することに。"世界で最も過酷で、美しい国境越え"と呼ばれるアルゼンチンへのルート。車やバイクでは入れない為、トレッキングか自転車、馬でしか越えることができない。22kmを9時間かけてアルゼンチンのイミグレに到着。道中パンクしてしまったり、強風でテントが飛ばされて湖に水没してしまったりと目まぐるしい一日だった。




















◎12月30日
【Lago Decierto - El Chalten】39.52km
12時過ぎのフェリーに乗って対岸へ渡ったあとは、素晴らしい景色が広がる国立公園を抜けてEl Chaltenへ。自転車乗りを迎えてくれる家"Casa de Ciclistas"があると情報をもらっていたので向かうと、つい20分前に到着したというPabloとNoemiに再会!






◎12月31日
【El Chalten】
フローレの家にはアルゼンチン人を始めスイス、イギリス、アメリカ、スペイン、日本と、各国のシクリスタが集まった。年越し蕎麦ならぬ年越しパスタを振る舞い、零時になると鐘の音と共に葡萄を12粒ほお張るというスペインの風習を、チョコで代用して2015年を迎えた。







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