2014/11/07

10月下旬。


Chileの首都Santiago。僕達はここで連日、自転車をひたすら探し続ていた。旅を可能にしてくれる自転車を。

San Diego通りを挟む様に軒を連ねる自転車屋その数約30軒。しかしその品揃えは予想を反し、所狭しと並ぶ自転車はどれもサスペンションタイプばかり。
事前情報ではサスペンションタイプはフロントキャリアが設置出来ない。既に携えている60ℓバックパック満杯の荷物に加え、今後は食料や工具等も運ばなければならないのに自転車前方部に荷物を分散出来ないのは致命的だ。しかし店舗スタッフの回答は皆同様に設置不可というものであった。
片言のスペイン語では細部の確認も儘ならない。大体僕達は自転車について大して知らない。

知識経験もなく、言葉も通じない。

自転車旅行の案が出たのは、確か去年の春辺りだ。2人の心の中で常に共有して持ち続けられた重要なアイディア、価値観だった。今年6月に日本を出発してからBrazil World Cup観戦。Paraguayの民宿&食堂で2ヶ月働いた後、Chileに入国してからはEaster島にも渡った。その間約4ヶ月。しかし、いつも自転車のコトを念頭に置いていた。

28日。フロントキャリアは設置可だとエドゥアルドが言ってくれるも、未だ信じ切れなかった。それでも彼にすがる想いで自転車を購入した。

30日。通りすがりの自転車乗りに梓朱花が声を掛ける。彼の自転車なら旅に出られた。カルロスは工房を持っていた。その日の内に彼に預けた自転車は5日後、彼のに似た型となって僕達の元に返ってきた。

11月7日。新品の自転車と大量の荷物と共にSantiagoを後にする。

「日本でならもっと良い自転車が安く手に入るだろう」と、エドゥアルドは笑った。
「俺の工房は、写真で見た東京の工房を参考にしているんだ」と、カルロスは日本を尊敬していた。

どんな自転車旅行になるのだろうか。


僕達が自転車を買ったエドゥアルドのお店。
【Cinelli】
http://www.cinelli.cl


カルロスの工房はレンタサイクルShopに併設しています。
【Taller Chicle】
http://www.tallerchicle.com





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San Diego通りの露店のおっちゃんの自転車には敵わないな。25年も乗っているんだからね。




2 comments:

  1. いいね!!ナイス!!

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    1. ワタルさんから貰ったメモ、握りしめながらSandiego通りを何往復もしました。

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